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援交 太陽が燃えている
1982年(昭和57年)の秋、純子にとって、重要な意味を持つ二冊の写真集が刊行された。ひとつは、マユのこれまでの写真を、未公開カットも含めて編集した『私は「まゆ」13歳』。もうひとつは、企画の斬新さでは類を見ない「月刊少女ヌード写真集」の『プチトマト』。いずれも、純子がこだわり続けてきた「芸術大作路線」とは一線を画し、被写体である少女の魅力そのものに最大限の焦点を合わせたものである。
「この評判で、うちのこれからやるべきことが見えてくるわ」
 純子は、そう考えていた。『プチトマト』が市場から高評価を得るようなら、マユとマリのペア写真を来年早々にでもここで発表しよう、と思っていたのだった。数ヶ月分の『プチトマト』用の写真は、既に日本中、世界中を駆け回って確保している。その後に「満を持して」登場させる腹積もりであった。
 また、純子は、例の「1年1作」の写真集について、来年の分でシリーズを終了させることを、版元と交渉し始めていた。版元は、条件として『13歳』が大ヒットすることを挙げ、そうであれば、シリーズを終了させてもよい、という判断を純子に伝えていた。すなわち、『13歳』の売れ行きもまた、純子の今後を占う上で重要だった。

「何やて?今、何て言った?」
 1983年(昭和58年)3月。ペルーでの一ヶ月近くに及んだ撮影から帰国し、撮影したカットを『プチトマト7』のために編集担当者に手渡してから、純子は1ヶ月の休養のため、海を一望するコテージにこもっていた。そこに、突然電話が鳴り響き、その想像もしなかった内容が、平穏な時間を切り裂いた。
「ダイナミックさんが、今回はマユちゃんの写ったカットを使わないでくれって。さっき原稿用に渡していたポジを返却しに来たわ。返しにきたマユちゃんファンの編集さんも納得していないみたいだったけど、上の人の命令だって。フジアートさんとの間で、今年1年はマユちゃんの新作発表を控えることで合意したらしいのよ」
 電話の向こうでは、リカが慌てた様子で話し続けていた。
 それを聞いて、純子は、自分の準備が甘かったことを悟った。
「もう1年、いやもっと、待たなあかんかったんや。満を持したつもりやったんやけど、まだ早かったんやなぁ・・・。さぁ、どないしよか。マリちゃん単独で写ってる写真はいいとして、マユちゃんひとりのカットとかペアのカットが、全部ボツかいな。かなりページあるやん・・・。しゃあない、リカちゃん、写真の差し替えは、マリちゃんの写真を中心に、『白薔薇園』書いてる棚の中のポジから、使えそうや思えるモンを適当に選んで、名前とか簡単に添えて編集君に渡してくれるぅ?表紙はマリちゃんのバストアップ写真で。全身写った写真はやめといて。2号みたい面倒なことは懲り懲りやし。そうそう、それと、文章はもう直せへんから、そのままでええわ」
「え?だって、確かマユちゃんのこと書いてるじゃない。このままだと、写真集を買った人が戸惑うんじゃない?『え?マユちゃん?どこ?どこ?』って」
 リカは、釈然としない様子で、純子にそう尋ねた。
「せやかて、非常時やからしゃあないやない。4月には本屋さんに並ぶ本やさかい、締め切りまであと何日もあらへんやろ?全く、こないに直前に言わんといて欲しかったわぁ。文章は間に合わへん。どうせそないに細いとこ読まれへんやろ。ほんなら、よろしゅう」
 そう指示して電話を切ると、窓の外に目を向けた。今まさに紅く燃えさかる太陽が西の海に沈もうとしているところであった。そのまばゆさに、純子は目を細めた。
「1年もマユちゃんの写真を発表凍結したら、あれだけ手紙を送ってくるファンは、きっとマユちゃんの『新作』を待ち焦がれるはずや。ダイナミックさんとこの狙いはそこなんやろな。今度『プチトマト』にマユちゃんの写真を載せるときは、表紙に別の子を載せても、編集君は嬉々として『マユちゃん出てます』みたいなコピーを入れるはずや。そしたら『マユちゃん特別待遇』が暗黙のうちに公然化して、『マユ&マリ』ペアの発表が無理になるわ。それもしゃあない、か。・・・ん?待てよ?この手でいけば・・・」
 純子の心の中で、ある思いが燃え上がってきた。
「うちとしては、少し不満は残る形やけど、他はみな、満足するような形にできるわ」
 まわりの全てがオレンジ色に染まった窓辺で、純子はそうつぶやくと、微かに笑みを浮かべた。

エピローグ.またここであいましょう

 1984年(昭和59年)春。
 マユとマリは、江戸川の堤防の上に立っていた。二人は、この4月でもう高校3年生になろうとしていた。年齢に比例してすっかり大人っぽく、そしてより美しくなっていたが、それでもまだ、少女の可憐さは微かに残っていた。
「早いものねぇ。あれからもう2年も経つなんて」
 マユは、そう言って空を見上げた。河川敷の広い空は、あの日と同じ青い空だった。
「何だか、今見ると、すごく恥ずかしいなぁ・・・。でも、こうやって形になると、すごく嬉しい」
 マリは、そう言って、手に持っていた、発売されたばかりの『プチトマト17』を開いた。そこには、今立っている、この春草茂る緑の堤で、無垢な笑みを浮かべているマユの姿が写っていた。版元間で勝手に取り決められてしまった「発表凍結期間」が「昭和58年一杯」であったため、年が明けた1984年(昭和59年)春になって、ようやく実現したマユの『プチトマト』だった。
 その中に掲載された、江戸川での「着衣」のカットのほとんどが、実はマリがシャッターを押したものである、ということは、純子とマユ、マリとの「秘密」であった。
「二人一緒に写ってる写真は、色々反対があって、しばらくは本にできひんようになってもうたんやけど、二人一緒に『作り上げた』写真やったら、すぐに本に載せることができる。せやから、うちの名前で出して申し訳ないんやけど、マリちゃんの撮ったマユちゃんの写真を、今度の『プチトマト』にいっぱい載せよう、思てるんやわ」
 純子は、原稿の確認をしてもらうために訪れた二人の家で、マユとマリにそう言っていた。確かにそれなら、マユの未公開カットを求める編集者も満足するし、新しいマユの写真集が発刊されることでファンも喜ぶことになる。純子以外の誰もが、少しずつ満足できると思われる、そんな結論だった。
 純子のそんな自分への配慮に感謝しながら、マリは肩に掛けたバッグを地面に置くと、純子から貰ったカメラを取り出し、レンズをマユに向けた。
「今見ると恥ずかしい、ってのは、こっちだよ。だって、4年以上前のおっぱいが写ってるんだよ。今とは形も大きさも全然違う気がするし、不思議な気分だよ」
 マユはそう言って、襟をつまんで中を覗き込むようなしぐさを見せ、舌を出して笑った。マリは、その瞬間を小気味のよいシャッター音とともに切り取った。
「・・・まあ、おっぱいは仕方がないんじゃない?そもそもヌードを撮られてたんだから。それにしても、先生、相変わらず忙しそうだよね。最近あんまり連絡くれないし」
 マリは、寂しそうにそう言った。できれば、もう一度この場所で、今度は自分が全て考えて撮影し、それを純子に見てもらいたい、そう思っていたのだ。
「また、ここで会えるといいね」
 マユは、そう言って、その場でくるりと回った。ワンピースの裾が、ふわりと大きく広がり、まるで美しい大輪の花が咲いたようだった。
「ちょっと、あんまり回ると、パンツ見えちゃうわよ。こっちは土手の下から見上げてるってこと、忘れないでよ」
 マリは、そう言ってファインダーから顔を上げた。その顔は笑っていた。
「へへ、それはちょっと嫌だなぁ。でも、マリちゃんが撮ってくれるなら、どんなポーズでも恥ずかしくないかもね」
 マユがそう言うと、マリはすかさず、
「じゃあ、毛は剃らなくていいから、今度『ヌード』撮らせてよ。一回、マユちゃんの裸を撮ってみたかったんだよね」と言って、笑った。
「そりゃあいいけど、私の『モデル料』高いわよぉ」
 マユはそう言って、両手を腰に当て、服の上からでもその膨らみが鮮明に分かる豊かな胸を、前に突き出すような仕草をした。マリはそんなマユを見て笑いながら、
「当然じゃない、大人気の売れっ子モデルなんだから」と言った。
「『モデル料』なんて冗談よ。大人気なのは昔の私。今はただの女子高生」
 マユは、そう言って、昔と少しも変わらない笑顔を見せた。
 春の穏やかな日差しは、川の水面をきらきらと輝かせながら、二人の少女を暖かく包み込んでいた。
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